看護師の休日

なんとな~く仕事になれてきたような、看護師3年目の休日。

死刑にいたる病 シリアルキラーにまんまと騙された、、

 

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 連続殺人鬼からの

依頼は、たった1件の

冤罪の証明だった、、。

シリアルキラーはいかにして生まれたのか。

調査を始めた大学生は恐るべき真実に辿りつく。 

 

とこんな帯紙をみて即購入してしまった、櫛木理宇さんの死刑にいたる病。

読みたい本が底をつき、本屋さんをふらふら歩いているときに出会った名作!です(笑)

 

書評というより感想を書いていきます、読書感想文!

 

 

 

櫛木理宇とは

 

新潟県出身の46歳女性。

代表作は、ホーンテッド ・キャンパスシリーズだそうですが読んだことはありません。笑

ミステリー作家なのかと思っていましたが、調べてみるとホラーがメインのようですね。

 

読んでいる間もそわそわ、、なんだが一人部屋で読んでいるのが怖くなるような文章でした。

 

初めて櫛木理宇さんの作品読んだのですが、もう魅了されてしまい、、

今度は何を読もうか考えてしまっています。シリーズものは時間かかるから「世界が赫に染まる日に」かな~

10/3~美容室で読み始め、10/4の4:30に読了。

夜中に読む作品ではありません、こわいです。笑

 

余談ですが、10/4 0:17に緊急地震速報がなりまったく眠れなくなり読破してしまいました。もうすこし堪能したかった、、。

あの音どうにかなりませんかね?

 

 

▼死刑にいたる病

 主人公の筧井雅也(21)は、元優等生ながら、今は偏差値の低い大学の学生として鬱屈と孤独に苦しむ青年。そんな彼のもとに一通の手紙が届く。差出人はなんと世間を騒がせた殺人鬼・榛村大和(はいむら やまと)。人当りのいいベーカリーの店主として地元の人々から愛されていた彼は、十代の少年少女を中心に多くの男女を拷問・殺害した罪で5年前に逮捕されていた。容疑は24件に及ぶ大量殺人だが、警察が利権できたのは9件のみ、彼は取り調べの場で「逮捕されたのは、ぼくの思いあがりのせいです」「もう一度やりなおせるなら、今度こそ慢心しないでしょう」などと淡々に供述した、、。

 

遠い昔、小学生だった雅也は大和が経営するベーカリーの常連客だったことがあり、大和はそれを覚えていたらしい。とはいえ、何故今になって雅也に手紙を送ってきたのか。興味を刺激されて拘置所を訪れた雅也に大和は以外な打ち明け話をする。立件された9件の殺人事件のうち、23歳の女性が絞殺された最後の1件だけは冤罪だというのだ。大和が雅也を読んだのは、事件を再調査して無実を証明してほしいからだという。迷いつつも結局その依頼を引き受けた雅也は大和の過去を知る人々を訪ね、彼がどのような人間だったかを調べ始める、、

 

 

というお話。

 

一通り読み終わった第一の感想は、

ダ マ サ レ タ (^O^)

 

シリアルキラーは人をコントロールするのが上手!弱っている人を見つけるのが上手!

私もまんとマインドコントロールされていました。

連続殺人犯なのになぜトリコになってしまうのでしょう、、、

 

 

主人公である雅也は学歴コンプレックス、田舎の中学では秀才だったのに高校に出たら全く歯がたたず、ついには退学。

大検を受け高卒資格を取得あとにFラン大学の法学部へ入学するも、過去の栄光にとらわれている雅也は、自分が回りの人と同じだと認めることができず、、、いわば中2病の延長かな?そんな雅也に友達などできるわけもなく、孤独な日々。

 

やってもいないのに人を見下して、できない自分にも苛立ちを感じる、まさに青年期のモラトリアムって感じだよね~

 

極端に自己評価が低い人って、マインドコントロールされやすいんだろうな~

挫折から立ち直れず、家族も友人も頼れない。

拘置所で面会を重ねるたびに、唯一の話し相手である大和に雅也は魅了され、

話し方や立ち振る舞いまで似てくる、、

 

大和の過去を調べるほどに同情し、引き込まれていく。

「俺」だった一人称が「ぼく」に変わっていく。

茶店、駅で少女をみて「ぼくでもあれくらいなら殺せる」と手を染める寸前までいってしまう。

 

母親から真実を聞かなかったら

雅也は大和にほのめかされ殺人鬼となっていた気がするな~

 

「法律において、殺人罪をたらしめるのに最も重要な条件は『故意をもって実行行為を行い、人を死に至らしめたか否か』だ。要するに、意思の問題なんだよ」

 

頭がいい人って、やれっては言わないんだよね

あくまでも選択肢を与えただけ

 

人間てのはうそをつく生き物だから、疑ってかからないと落とし穴にはまるのは自分なんだよね。

 

でも雅也はちゃんと起動修正した。

それは自分一人で調べる過程で、いろんな人と自らかかわり合って調べ上げて徐々に自信がついたからじゃないかなって思う。

昔の雅也だったら、母に過去の話なんて聞けないだろうし、

それよりも実家に電話なんてしないと思う。

 

苦難を乗り越えて得られたからこそ、

騙されずに正解を導き出せたんだろうな~

 

一人ではなにも成し遂げられない。

周りの協力・かかわりがあってこそ生活は成り立つんだ~な~。

 

 

今回初めて櫛木理宇さんの作品を読んだんだけど、

作家さんによって伝えたいメッセージって違うからおもしろい。

や、そんなこと考えてないかもしれないけど(笑)

 

 

 

 

▼まとめ

人のいうことを信用してはいけません。

人とのかかわりを大事にしよう。

 

まんまと騙されて読むとおもしろい!

 

ネタバレは読み終わってから見ましょう。 

 

 

 

死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫JA)

死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫JA)